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2006 研究概要

マイクロケルビン温度領域を含む広い低温環境下において, 凝縮系がしめす顕 著な量子現象の研究を行う。超低温実験設備を用いて, 超流動ヘリウム3表面 上2次元電子系の移動度測定、回転希釈冷凍機を用いた回転超流動ヘリウム表 面上2次元電子系の伝導度の測定, 超流動ヘリウム表面近傍に束縛した2次元 電子系の表面準位間の量子遷移にともなうミリ波吸収の測定を行った。GaAs半 導体ヘテロ界面に形成される2次元電子系の成長に必要なMBE装置の立ち上げ 作業と, ECRエッチング装置を用いた縦型量子ドットの製作を行い, メゾスコ ピック系の量子情報処理への応用を視野にいれた研究を行った。さらに, ナノ ギャプ電極を用いてヘリウム薄膜上2次元電子系の伝導度測定やヘリウム表面 における単一電子制御を目指した実験など,ナノサイエンスに深く関連したテー マについて研究を進めた。

1. 超低温量子凝縮系界面物性の研究

  1. ヘリウム表面電子を用いた超流動ヘリウム3の研究(池上、河野)

    核断熱消磁冷凍装置を用いてマイクロケルビン温度領域での超流動ヘリウム3 表面上2次元電子系の移動度測定を行った。その結果、超流動ヘリウム3-A 相と磁場中のB相において織目構造と呼ばれる異方性の空間配向の自由表面近 傍での振るまいについて新たな知見が得られた。

  2. 回転超流動ヘリウムの研究(高橋(大)、河野)

    鉛直軸を中心とする回転の自由度を有する冷凍機を用いて, 連続した回転下に ある超流動ヘリウム表面上2次元電子の移動度の測定をおこなった。ヘリウム 4上の磁気抵抗に顕著な回転依存性が認められたので、ヘリウム3で測定を行 い、類似の効果を確認した。従ってこの磁気抵抗の回転依存性は超流動に限っ て現れる現象ではないことが明らかになった。超流動に特有な現象の探索が今 後の課題である。

  3. ヘリウム表面上2次元電子のミリ波励起の研究(Konstantinov, Monarkha, 一 色, 秋元, 河野)

    ヘリウム膜上に単一の電子状態を制御しまた状態を検出することを最終目標に, 130GHzミリ波を希釈冷凍機へ導入し, 表面状態準位間の量子遷移にともなう吸 収の測定を行った。ミリ波共鳴吸収にともなって抵抗率の増大を観測し、ヘリ ウムガス散乱領域の顕著なホットエレクトロン効果であることを明らかにした。

  4. ナノギャップ電極を用いたヘリウム薄膜および毛細管凝縮チャンネル上の低次 元電子系の研究(川島, Marrache-Kikuchi, 池上, 河野)

    シャドウ蒸着法を用いて,20nm程度のギャップを持つ電極やミクロンサイズの 幅を持つ溝構造により,吸着ヘリウム膜やヘリウムチャンネルの上に捕獲した 電子系の伝導度測定を進め、単一電子制御に必要な電極構造の開発を行った。

  5. 2次元超流動薄膜の研究(斎藤, 河野)

    超流動ヘリウム3薄膜の流動特性の解明を目指して、メゾスコピック電極を用 いたヘリウム薄膜駆動の研究を進めた。

2.ナノ構造の低温量子輸送の研究

  1. 半導体量子ドットの低温電気伝導の研究(Huang, 黄, 高橋(宏), 秋元, 大 野, 河野)

    GaAs半導体をベースとして、2分割したゲート構造をもつ縦型2重量子ドットを 作成し、スピインブロッケード領域の磁場輸送現象の測定を行った。2分割し たゲートを用いたことで、1重項?3重項レベル反交差について、より詳細な知 見が得られた。クーロンブロッケード領域の強磁場中のトンネル分光によって 人工原子エネルギーレベルのゼーマン分裂を観測するとともに、選択則に関す る情報を得た。

  2. メゾスコピック超伝導の研究(後藤、河野)

    半導体ヘテロ接合が形成する縮退2次元電子系を加工し, ホール効果を利用し た微小磁束計を用いて, メゾスコピック超伝導梯子格子に侵入する磁束量子の 運動を検出する方法を開発し測定を行った。

  3. 単一微粒子の電気伝導現象の研究(伊藤, 大野, 河野)

    単一微粒子に電極を取り付け, その量子伝導現象を観測するための試料作製を おこなった。エレクトロマイグレーション法によってナノギャップ電極を作製 し, 電極間に10ナノメートルの微粒子を捕捉して伝導現象の測定をする試み を行っている。

  4. 有機TFTの開発(塚越)

    ナノ加工技術を駆使して新しい有機TFTの開発と特性の改良を行った。

  5. ナノスケールテンプレートを用いた生体関連物質の秩序化の研究(渡邊, 河野)

    ナノ加工によるテンプレート基板を用いて、蛋白質などの生体関連物質を整列 させる秩序化の開発研究を行った。

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